はじめに
パソコンって重くて大きな箱に包まれているけど、中は何が入っているんだろう🤔
ふと疑問に思ったこと、ありませんか?
この箱の中には様々な電子部品(パーツ)が、所狭しと詰め込まれています。
パソコンには大きく分けて、デスクトップ型とノート型の2種類あります。
見た目は全く違いますが、実は構成するパーツの種類はほぼ同じです。
今回は、大まかにどのようなパーツがあるのかを解説していきます。
PCのパーツ構成と役割
デスクトップPCの蓋を開けてみると、おおよそこのような構成になっています。
※メーカー製PCの場合、蓋を開けると保証を受けられなくなる場合があるため注意しましょう
光学ディスクドライブ・ストレージ・電源の配置はPCケースによって異なります。
デスクトップPCの場合、パーツごとに市販されているため、自分で交換することが可能です。
一方ノートPCは、小さな筐体にパーツを詰め込むため、パーツ自体を筐体にあわせて最適化しています。パーツが基盤にはんだ付けされている場合もあり、自分で交換することはほぼ不可能です。
CPU (Central Processing Unit)
演算や、各パーツに動作命令を出す装置です。
性能は 〇GHz といった単位で表されます。GHz は周波数で、数字が高いほど高性能です。
マルチコアが主流となり、10個〜20個のコアで並列演算をします。
ただ現状は、コアの数より周波数のほうが重要です。
PCパーツの中では、グラフィックボードと並んで高額です。
マザーボードのCPUソケットに取り付けます。
主なメーカー:
Intel、AMD、Apple
CPUクーラー
CPUは高熱を発するため、CPUクーラーで冷やす必要があります。
空冷タイプと水冷タイプがあります。
水冷はファンが無いので静音性が高いという話がありますが、水冷でもラジエータを冷やすためのファンがあるので、完全に無音というわけではありません。
空冷
ヒートパイプでCPUの熱を吸い上げ、大型ファンで冷やします。
物理的に大きいため、自作する場合はPCケースに納まるか、サイズを確認しましょう。
水冷と比べて安価ですが、冷却性能は水冷のほうが上です。
高性能なCPUほど発熱が大きく、Intel Core i9などの最大性能を発揮するとき、空冷では冷やしきれない可能性があります。
簡易水冷
液体をチューブで循環させ、奪った熱をラジエータで冷やします。
本格水冷に比べて設置は簡単ですが、冷却液を自分で交換することはできません。
だいたい5年で冷却液が半分程度まで減るので、水冷装置ごと交換となります。
本格水冷
液体をチューブで循環させ、奪った熱をラジエータで冷やす、という構造は簡易水冷と同様です。
こちらは液体のタンクとポンプが別体になっており、冷却液を自分で交換することになります。
装置自体が大きいため、PCケースも本格水冷に対応した大きさが必要です。
メモリ
PCのソフトウェアはストレージに格納されていますが、CPUはストレージから直接読むのではなく、使用するデータを一旦メモリにコピーしてから使います。
このときメモリ容量が小さいと、一度に扱えるデータ量も少なく、ストレージからの読み出しが頻繁に発生します。CPUとメモリのやりとりは非常に高速ですが、ストレージは比較的低速なので、その分待ち時間が発生することになります。
メモリ容量が大きいほど快適な動作になりますが、通常は16GBあれば十分でしょう。
動画編集や3DCGなど、映像関係の作業をするなら32GBあると安心です。
必要以上の容量を搭載しても、コストがかかるばかりです。
全容量を使っていなくても、搭載しているだけで消費電力量が増えるので、ノートPCの場合はバッテリー消耗が早くなります。
マザーボードのメモリの端子に取り付けます。
ストレージ
OSやソフトウェアなど、データを格納する場所で、2種類あります。
SSD (Solid State Drive)
同価格帯のHDDに比べて容量は多くありませんが、速度は非常に高速です。
駆動部分がなく静音・小型・高速で、近年は大容量でも安価になってきたため、メインの記憶装置として利用されるようになりました。
OS起動用やソフトウェアインストール先など、読み書きが頻繁に発生する用途に向いています。
SATAとM.2の2タイプあり、M.2のほうがより高速です。
SATAは、SSDとマザーボードをSATAケーブルで接続します。
M.2はマザーボードに直接取り付けます。
HDD (Hard Disk Drive)
HDD内部で円盤が高速回転し、磁気ヘッドを動かしてデータを読み書きします。
データコピー中にPCからカリカリ音がするのは、HDDの読み書きの音です。
同価格帯のSSDに比べて非常に大容量ですが、速度は低速です。
読み書きが頻繁に発生しない、データ保存用に向いています。
マザーボードとSATAケーブルで接続します。
光学ディスクドライブ (DVD / Bluray)
映画や音楽視聴、ソフトウェアのインストールなど、ディスクの読み書きに使用します。
最近は何でもインターネット配信されているので、あまり使う機会はないかもしれません。
そもそも光学ディスクドライブを搭載していないPCも多くあります。
マザーボードとSATAケーブルで接続します。
グラフィックボード
PCからモニターへ画面出力する装置です。マザーボードのPCI-Expressという端子に取り付けます。
CPUに画面出力機能を内蔵している場合もありますが、性能はグラフィックボードのほうが高いです。
グラフィックボード内にGPUがあり、画面描画に関してはGPUでも演算を行っています。
そのため、映像や3DCG、PCゲームではCPUよりGPU性能のほうが重要です。
PCパーツの中ではCPUと並んで高額で、高性能な型だと30万円を超えます。
高性能ほど消費電力も大きく、電源容量を大きくする必要があります。
マザーボード
全てのパーツが、マザーボードに接続されます。
パーツを取り付けるための土台、パーツ間でデータをやりとりするための中継地点です。
最近のマザーボードはどれも十分な性能を持っているので、以下のポイントで選択すると良いでしょう。
・CPUの規格
Intel系かAMD系か。
その中でもソケットの規格が細かく分かれています。
載せようとしているCPUの規格に合ったものにしましょう。
・メモリの規格
DDR4かDDR5か。
DDR5のほうが高性能ですが、体感できる違いはないので、
コスパに優れるDDR4で十分だと思います。
・無線機能
BluetoothやWiFiを内蔵しているかどうか。
USBタイプのものもありますが、不安定になりやすいので、内蔵していると安心です。
マザーボードには物理的な大きさの規格があります。
PCケースに収まるサイズを選びましょう。
規格 | サイズ |
Mini-ITX | 170mm × 170mm |
Flex-ATX | 244mm × 191mm |
Micro-ATX | 244mm × 244mm |
ATX | 244mm × 305mm |
XL-ATX | 325mm × 244mm |
Extended-ATX | 305mm × 330mm |
電源
マザーボードを経由し、各パーツに電力供給します。
電源の規格として、ATXとSFXがあります。SFXは主に小型PCで使われます。
ただ、大まかな規格であって、製品ごとにサイズはまちまちです。
全パーツのうち、電力消費量の大部分はCPUとグラフィックボードが占めています。
選ぶときは容量に余裕をもって、最大負荷時の合計電力の2倍の容量(ワット数)にしましょう。
容量ギリギリだと、電力不足でシステム停止する可能性もあります。
PCケース
上記のパーツ全てを、ケース内に収めます。
種類としては、小さい順に以下のような種類があります。
スリム型
ミニタワー型
ミドルタワー型
フルタワー型
フルタワーになると、横幅30cm、奥行き70cm、高さ70cmにも迫る大きさのものや、ケース重量だけで20kgを超えるものもあります。
設置スペースはよく確認しておきましょう。
また、フロントパネルにどのような端子を備えているかも、判断基準の1つになります。
USB-A端子が複数あるものや、USB-C端子があるものなど。
さいごに
パソコンを構成するパーツについて解説しました。
今後、それぞれのパーツについてもう少し深掘りしてお伝えしようと考えております。
それでは、今回はここまで。
ありがとうございました😊
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